うまとリュウゼツラン紀行2019年(宮古島編その1)

2017年、宮古馬の群れに出逢い、
リュウゼツランのディジュリドゥを生みだしてから、
沖縄を問わず各地にリュウゼツランの株が
植わっている場に出くわした。

5mも伸びる花茎が天を指す姿、
すでに朽ちて茎が倒れた姿、
海辺で風を受け止める葉など、
そこで待っていたかのように、
旅先で、目の前に現れるのである。

2019年4月、宮古島に渡った際に、
植物園の一角に住む宮古馬達に会いに行った。
オス一頭、メス二頭がいて、
オスのヒロくんは、ボスのリーダー争いに巻き込まれ、
体の各所に痛々しい傷が残っている。

牧場を離れ、隔離されたような環境の中、
少しでも何か感じてもらえたらと思い、
リュウゼツランディジュリドゥを吹いてみた。

音に反応して、時折鼻を近づけてくる。
馬の存在から放たれる周波数と、
ディジュリドゥの重低音は、
共鳴し合う何かがあるような気がする

ひとしきり吹いた後に雨が降っていたので、
徒歩圏内にある宮古島市博物館に足を運んだ。
石垣の門をくぐるとまたしてもリュウゼツランの株。

 

 

博物館の中に入ると、
「太平号」という名の宮古馬の剥製がお迎えする。
昭和11年〜昭和58年の47年もの生を全うした。

昭和10年、島内に1万頭いた宮古馬は、
戦後一時期14頭まで激減した。
当時オスは繁殖能力が弱かったため、
沖縄本島の牧場主から譲り受けられ、
種馬として活躍したのが、「太平号」である。

「太平号」の目線の先には、

石垣のそばにあるリュウゼツラン、
そして、次々と開発が進む宮古島を現状を見て、
どのようにうつっているのだろうか。

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