カミヤツデから紙へ(髄部分)

茎の外側は何日か置いても中々乾燥せずに、
幾分か湿り気があった。
中心にぎっしり詰まった白い髄の部分は、
発砲スチロールのような感触だ。

長さ数十cmほどに切られた茎に
硬い金属棒をさして、押し出すのを試みた。
押すほどに中で圧縮されるので、
両方の口から交互に棒で押しながら、
髄と茎の接地面を取り剥がしていく。

何度か繰り返し、ようやく茎の中から白い髄のお目見え。

この長さで約14cmで、幅は2.5cm。
厚手のコットンタイツのような筋が通い、
新種の生き物のような、、
可愛げもあり何やら不思議な存在感。
中心部分は空洞になっていて、透明な膜が覆っている。
この膜質がカミヤツデから出来る通草紙なのか
薄い障子紙に似た触り心地だ。

スライスすると中心部の膜は、
約0.2cm毎に形成されている。

(↑反対の面)

ちょっと勿体無い氣もするが、
断面の中心部をカッターで切り抜いてみた。
この中心の欠片をたくさん集めたら一枚の紙に
なるのだろうけども、
それはかなりの労力がいる。

果たしてどんな紙が出来上がるのだろうか、
そもそもどうやってあの薄さにスライスできるのか??
髄の部分を染色したら、綺麗に違いないし、
それこそカミヤツデの葉で染めたらどうなるのだろう、
かつて短冊の紙にも用いられたとも。
面白い妄想が広がるばかりだ。

続く。

2018-04-04 | Posted in エッセイ, カミヤツデNo Comments » 

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