竜舌蘭 ウッパマ編
沖縄本島の北部やんばる、東村(ひがしそん)に
「ウッパマ(uppama)」という場所がある。
(※読谷村のウッパマビーチはまた別の所です。)
かつては植物楽園として
多様な植物達が群生していたらしく、
観光客の方も訪れていたらしい。
今現在は新しいオーナーに切り替わり、
敷地内は、たくさんのバナナの木が植わっていて、
寝泊まり出来る施設もある。
カルサイトの石塚まである。
あたりは車も滅多に通らない、浜辺まで徒歩1分。
馬の牧場まである。
そんな国籍を越えた楽園と呼べるような場所で開催される
絵×舞×音のイベントの下見で訪れた。
敷地内には、竜舌蘭(リュウゼツラン)と呼ばれる植物が、
生えていた。
花茎が高さ約数m以上にも及ぶリュウゼツラン科の植物で、
アガベシロップや、テキーラの原料になる。
英名はcentury plantといい、
100年に1度花を咲かせ、高く伸びた花茎はそのまま朽ちるのが、
名前の由来である。
日本で花を咲かせた竜舌蘭は、
15年に1度のケースも結構あるそうだ。
天に向かって高々と伸びた花茎は、
時折風に揺れて、茎がしなる。
そしてもう一本は枯れて横たわっており、
なんと私が沖縄に到着する前に倒れていたらしい。
「あ、これでディジュリドゥ作れるね。」と
枯れた竜舌蘭を目にした瞬間、口が先に喋っていた。
その場で枝を切り、長い茎を切り分け、
中の状態を確認する。
3つ程に切り分け、竜舌蘭のそばに置き、
作業を切り上げた。
竜舌蘭の未知なる可能性によって高まる興奮が、
クリスタルが割れたショックを和らげてくれた。
その晩に再び、竜舌蘭が植えられている場所に
行くなどとは思ってもいなかった。
続く。
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